歯周病とは、歯垢(プラーク)中にいる細菌が、歯と歯肉の境目にある歯周ポケットにたまることで、歯肉に炎症を起こし、歯槽骨(歯を支える骨)を溶かしていく病気です。
重症になると歯を支えている周りの組織が無くなり、歯が抜けてしまいます。
歯肉に炎症が起きている状態を歯肉炎、歯槽骨などを支えている骨全体が崩れてしまう状態を歯周炎と呼びます。
また、初期の歯周病はほとんど自覚症状が無い為、気付かないうちに症状が悪化してしまうことも少なくありません。
[ 1 ] 健康な歯は、歯とその周辺の骨を結び付けている組織があります。 | [ 2 ] 周病は、歯の周りの歯肉や骨の破壊が起きています。 |
むし歯や歯周病のような慢性疾患は、悪くなるたびに治療を繰り返していたのでは、健康に決してプラスになりません。
歯や歯ぐきの病気の多くは、細菌の感染症といわれています。ひどくなるかどうかは、生活習慣や体質によって決まります。ですから、
原因をなくし、生活習慣やからだの弱点を改善することが本当の治療です。
そうすれば、年をとっても歯で苦労する心配はありません。
慢性の病気では、予防が最良の治療です。
日本では、健康管理のために歯科医院を定期的に利用している人は、まだわずかです。それもいったん歯を悪くして時間とお金をかけた人が、歯の大切さに気づいて通っているのが実状です。ところが、調査によると、
健康管理を目的として受診されている方のうち95%もの人が、今後もそのような通院を続けると答えています。
最近人間ドックを受けるのも一般的に常識になってきました。健康な人が予防を目的として定期的に医療機関を受診する。これは一見不必要で面倒なことのようですが、歯の大切さやお口の健康の大切さに気づいた患者様のなかには定期的に来てメンテナンスを受けることで以前のように歯を抜かないですむようになったと喜ばれています。
☆よく磨いているつもりなのに小さい頃からむし歯で苦労された方
☆歯肉がよく腫れる方
☆歯の表面がすぐに着色される方
☆唾液が少なくて悩んでおられる方
☆その他、全身のご病気が原因でお口に不快な症状が出やすい方
お口の健康のためには、ハブラシでブラッシングすることがとても大切なのは皆さんよくご存知です。では、歯磨きの目的は、食べかすを取り除くことでしょうか?
歯磨きの大きな目的は、歯にこびりついているプラークを取り除くことにあります。
プラークとは細菌のかたまりで、構成成分の約75%を占め、その種類はおよそ300〜400種と推定されています。
お口の健康維持には、歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間にプラークをためないブラッシングがとても効果的ですが、歯は凹凸の多い複雑な曲面をしているので、我流ではどうしてもいつも同じところを磨き残してしまいがちです。
むし歯や歯周病は、ある特定の細菌が引き起こす感染症なのです。ということは、その細菌たちを口の外に追い出せば、ほとんどの歯の病気は防げるわけです。
ハブラシでも取りきれずに長時間歯の表面に残された細菌(プラーク)は、やがてフィルム状に強固に付着して増殖します。これをバイオフィルムと呼びます。このバイオフィルムはちょうど、お風呂場や流しのパイプの内側にこびりついている細菌のように頑強に付着しているので、ハブラシではなかなか取り除くことができません。また、他の異物の侵入を拒否する性質があるため、付け薬、うがい薬などの効果も限定的です。
このバイオフィルムをはがしとる手段として、最も能率的かつ効果的なのが
PMTCと呼ばれる方法です